新月に願い事を書く、というのをやってみたのは数年前のことです。

「どうせ気休めだろうな」と思いながら始めたけれど、続けているうちになんとなくやめられなくなっています。書くという行為そのものが、自分には合っていたのだと思います。

最初の頃は、雑誌で見たやり方をそのまま真似て、ただ欄を埋めていました。でも何ヶ月か書くうちに、自分なりに「これは気をつけたほうがいいな」と思うことが、少しずつ溜まってきました。今日はその、わたしのクセみたいなものを書いてみます。

新月の夜は、お気に入りの飲み物を用意して、静かな時間にゆっくり書く。それだけで、少し特別な時間になる気がします。

これは「正しい書き方の手順書」ではありません。何度も新月の夜にペンを持ってきたわたしが、気をつけている小さなことの記録です。書き方の流れから知りたい人は、こちらを先に読むと、全体がつかみやすいと思います。

ぼんやりした言葉にしない

ぼんやりした言葉にしないこと。これが、わたしがいちばん気をつけていることです。

「幸せになりたい」「好きな人に振り向いてほしい」。書いた瞬間は気持ちいいけれど、後から読み返すと、自分でも何を望んでいたのか思い出せない。広すぎる言葉は、自分の心にも届きにくいんです。

「〇〇さんと自然に話せる機会が増えた」「自分に自信が持てるようになっている」。そのくらい具体的だと、ひと月後に読み返したとき、「あ、近づいてるかも」と気づけます。

わたしは一度、「素敵な恋がしたい」とだけ書いた月がありました。次の新月に読み返しても、自分が何を望んでいたのか、まるで思い出せなかった。それ以来、できるだけ場面が浮かぶ言葉で書くようにしています。

ネガティブな言葉は、裏返して書く

「〜したくない」で書きたくなった願いは、裏返すようにしています。

「不安じゃなくなりたい」ではなく「落ち着いた気持ちでいられる」。「失いたくない」ではなく「ずっと一緒にいる」。

不思議なもので、言葉の向きを変えるだけで、書き終えたあとの気持ちの感触が変わります。前者は書くほど不安が濃くなる気がして、後者はなぜか少しほっとする。だからわたしは、なるべく後者の向きで書くようにしています。

10個、無理に埋めない

願い事は10個まで、とよく言われます。でもわたしは、欄を埋めることにはこだわっていません。

本当に願っていないことを無理やり書くと、どこか空虚な感じが残ります。「こう書いておくべきかな」で書いた願いは、後から読み返しても気持ちが乗っていない。

ひとつしか浮かばない月もあれば、いくつも書きたい月もある。その日の自分のままでいいと思っています。

恋愛は「相手」より「自分」を書く

相手に動いてほしい——そう書きたくなる夜ほど、わたしは「自分はどうありたいか」に書き換えるようにしています。

「連絡がきますように」ではなく「心地よい関係の中にいる」。相手の気持ちはコントロールできないけれど、自分のあり方なら、自分で選べる。そう書いた夜は、不思議と翌朝の気持ちが軽いんです。

相手を主語にした願いは、書いている間ずっと相手の顔色をうかがっているような感覚になります。自分を主語にした願いは、ペンを置いたときに、すっと背筋がのびる。同じ「叶ってほしい」でも、書き終えたあとの自分の状態がぜんぜん違うことに、続けるうちに気づきました。

書いたら、手放す(これがいちばん難しい)

書いた後に「今月どうかな」と毎日ノートを開きたくなる。でも、書いたら閉じる。それだけ。

正直、これがいちばん難しいです。確認するほど「まだ叶っていない現実」を毎日見つめることになるから。書いた翌日に早速ノートを開いて、「やっぱり何も変わってないな」とがっかりした夜も、何度もありました。

だからいまは、書いたらノートを引き出しの奥にしまうようにしています。書いた自分をちょっと信じて、あとは日常に戻る。半年くらい忘れていたページを読み返したときのほうが、「あ、これ叶ってる」と驚くことが多いんです。

叶わなかった願いにも、意味がある

新月ごとに書いていれば、叶わない願いも当然あります。でも、叶わなかった願いにも意味があると感じています。

読み返すと、「あのとき本当に望んでいたわけじゃなかったかも」と思うものがある。その一方で、毎月くり返し書いている願いもある。それは今のわたしにとって、それだけ大切なことなんだと思います。

叶う・叶わないだけで測らず、「やっぱりこれを望んでいるんだな」と確かめる時間。そう受け取ると、書き続けることが少し楽になりました。

続けると、自分が「繰り返し望むもの」が見えてくる

何ヶ月か続けていると、自分がどんなことを繰り返し望んでいるか、パターンが見えてきます。

毎月同じことを書いていたら、それはよほど本当に望んでいること。先月書いたことを今月は書かなかったら、気持ちが動いたということ。その流れを眺めているだけで、自分のことが少しわかる気がします。

願い事を書くことは、占いでも迷信でもなく、自分の内側を定期的に確認する作業。月に一度、「今の自分は何を望んでいるか」を問い直す。それが、続けることのいちばんのよさだと思っています。

願い事と引き寄せの関係が気になったら、こちらもあわせてどうぞ。


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